女性農業委員インタビュー

大久保 光江さん(67) 吉野川市農業委員

ookubo

「JAで37年間働き、JAを通して人との繋がり、地元との繋がりが非常に強くなったのを感じています。私はこれまで色んな形で助けて頂いたので、支えてもらった分を少しでも還元していきたいです」と語るのは大久保光江さん(67)。
 大久保さんは、JA麻植郡川島支所で金融部門を長く担当し、経験を活かして今年からJA麻植郡の理事を務めている。農業委員としては現在2期目で、昨年設立した徳島県女性農業委員協議会の副会長にも就任し、地元からの信頼は厚い。
 農業委員の活動については、地元の川島地区で遊休農地対策や担い手の育成に積極的に取り組んでいる。
「地元の農業者が高齢となって介護施設に入り、優良農地が遊休農地になったことがあったんです。そのため、近隣の農家に農地を借り受けて頂くよう斡旋し、解決しました。しかし、このようなケースが吉野川市には多く、対策が必要です」と頭を抱える。
 また、市内では後継者不足も問題になっており、地元のお祭りでは、子供の数が少なくなってきたことに不安を感じた。
 そんな時、徳島県女性農業委員協議会主催の独身男性農業者の婚活ツアーが9月27日に開催されることになり、市内の担い手問題解消のため積極的に人集めについて取り組んだ。JA麻植郡の組合長に人集めに協力を仰ぎ、市内から男性2名と女性1名の参加を促した。積極的な取り組みが功を奏して、ツアーでは、市内から参加した男性2名は女性とのカップリングが成立した。「婚活ツアーが無事に終わりほっとしております。カップルが出来ることよりも、参加した人に農業の楽しさを実感して頂ければと、おもてなしの心で取り組みました。今回のツアーのような農業を明るく楽しくするようなことを本協議会で積み重ねれば、きっと農業に興味をもつ人が増えると思います」と笑顔で語った。
 女性の堅実さと積極性は、周りに影響をあたえる。それが火となって農業の未来に灯をともすのでは・・・・。